正常な運転とはなに?
昨日は「お前ら騙されてんだよ」さんのおかげで、ずいぶんと訪問者カウントが上がり、おまけに久しぶりにコメントをいただけた方もありました。まことに感謝に耐えません。
ところで、私は武田邦彦先生が河村たかし市長のアドバイザーグループに入られたことを驚きとともに注目したいとお伝えし、武田先生の環境問題に対する意見を非常に評価していると書いたのです。 ただし、先生のブログを毎日のように確認し、いくつかの点、例えば大麻に関すること、あるいは原子力の安全性についてはいくらかの意見の相違を感じています。この程度の相違は当たり前で、私と先生と考えが一体であると思われると、先生も、私も迷惑な話です。 常に一歩離れたところから見ないとだめなのです。飯山さんのブログを皆さんに進めています。でも、過去ログを眺めていたら、「光市、母子殺害事件」で飯山さんは死刑は当然であると述べています。異論はありますが、このひとつを取って彼は間違っていると結論付けることはありません。どう考えようが、個人の自由です。90%意見が同じでも、残りの少々の違いが本質的なことであればこれはどうしようもなくなります。 意見が違って当たり前です。 さて、武田先生がいかに苦労されているかは昨日だけで十分に分かりました。彼のページには、各種の討論会へ招かれても先生の意見が怒号の中で聞こえなくされると書いています。環境問題で利権を持つ人の抵抗がいかにすさまじいかがそれだけでわかります。しかし、先生は今でも各地に引っ張りだこで、テレビの出演も結構あります。これは反環境団体もそれなりの勢力があり、先生の身体と地位を守っているのでしょう。 その先生を守っている勢力がどのようなものなのかは私にはわかりませんし、必ずしも私と同じ立場であるかも確認できないのです。だから、私は武田先生の「環境問題に対する提言」のみを支持するもので、それ以外についてはニュートラルな立場に立ちます。 さて、昨日九州で三人の命を奪った飲酒運転の事故の被告に対し、高裁が懲役20年の判決を言い渡しました。一言で言えば、「信じられない」判決です。 人にこの話をすると、必ず「だって三人も殺してるんだろ?二十年は当然じゃない?」といいます。 何度も言いますが、「殺したのではない、三人の人命が失われた」のだ。殺すという時には明確な殺意が必要なので、交通事故では加害者に殺す動機も殺意もない。事件と事故ではまったく違う。 この問題は、このブログでも何度も取り上げているのでこれ以上いう気になれない。しかし、今回の判決は危険運転の定義である「正常な運転が出来ない」状態が裁判官の心証、つまりさじ加減ひとつで業務上過失致死の7年から危険運転致死罪の20年になったのであり、おおよそ法律を越えた法律といわざるを得ない。 何をもって、正常な運転が出来る状態なのか・・・決まってないじゃないか。 被害者の悲しむ気持ちは誰だってわかる。でも、今回の判決をみると、我々も加害者の立場になる可能性は十分あるのだ。なぜならカーナビを操作していたり、携帯で通話していて事故を起こしたら、あなたも十分に危険運転致死にさせられる恐れがある。包丁を振り回して人を殺す犯罪と、誰しもが起こりうる小市民の事故とはそもそも裁くべき法律が違うはずだ。二十年の懲役は、同棲していた彼女を包丁で刺し殺した犯罪よりも厳しい判決だという事を知って欲しい。あなたならどちらがより厳しい判決だと思いますか。 皆さんの意見を聞くと、その判決は当然だと言われる、そんな人たちが裁判官をする裁判員制度は恐るべきものだ。この交通事故も裁判員制度の対象になるという。そのために今回急いで判例を作ったことはいうまでもない。なんとか裁判員制度を止めれないものだろうか。
by sibanokuni
| 2009-05-16 10:33
| シバちゃんのため息
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