シバちゃんのため息

廃仏毀釈のまとめ

先日から廃仏毀釈を調べていて、松岡正剛さんという方のページを見つけた。「廃仏毀釈」で検索すると上位にでてくるから相当有名な人と見るべきだろう。そしてそれを開けると驚く、千夜シリーズと題し、本当に千冊以上の書評が書かれている、しかも、一つ一つがしっかりと書かれ、見事にまとめられている。
およそ書評と言うのは書きやすい本と、なんともまとまらないものとあり、一回はさらりと読み、おおむね判ったところで、今度は書評のために読む、という作業を必要とする。私も何度も書評を書くが、書評のために読み直す作業はかなり苦痛である。気に入った本なら二度も三度も読むが、一度読めば十分というのも多い。

さて、「佐伯恵達 廃仏毀釈百年」という本の書評が書かれてあり、書評とはいえ、A4に印刷して8ページである。もうこれは十分に論説だろう。もっとも書評よりも、彼の、つまり松岡氏の歴史観が主で、佐伯氏に対する書評はそれの彩りのように感じた。

WIKIの「廃仏・・」でさらりとお勉強して、松岡氏の論説を読んだ。
あらかじめ言っておくが、決して彼を批判するつもりはない、おそらくどの本を読んでも明治に行われた「廃仏毀釈」はとんでもない愚行であり、大失敗の政策だったと書かれているのであろう。問題は、主語なのだ。当然、日本にとって大失敗だったのであり、国家的な損失だったと言う意味である。でも、主語のない文章なのだ。
ちょっと長い文章だけれど、これを読む価値はある。
書かれていない主語は「支配者にとって」であり、彼らにとってそれはとんでもないことだったのである。
事実関係はWIKIと同じく、慶応3年から数年続くが一応、本願寺が大いに頑張り、明治4年、「正教分離」と「信仰の自由」を主張し、収束したとある。

彼は、「幕藩体制のなかで寺院と神社が仲良く神仏習合的に相乗りしていたのであって、幕藩体制としては寺院に管理責任がある限り、国家の民衆管理はほとんど必要なかった。そして、神仏分離をしなければいけないような、どんな理由も理屈も見当たらなかった。」と述べている。
この文章はおかしい。おかしいと思わない人はもっとおかしい。なぜなら、神仏分離をしようとした理由がそこに書かれているからである。ただし、支配者にとって、分離する理由がなかったのである。
逆に驚いたのは、「それまで宮中で行われていた仏教行事が次々に撤廃されていった。真言宗による後七日御修法、天台宗による長日御修法、さらに御修大法、大元帥法などが廃止されてしまった。そしてもっと大掛かりな変化は伊勢神宮を歴史上はじめて天皇が参拝したことで、これによってアマテラス信仰と天皇を現人神とみなすシナリオが動き出したのだ・・・」
正直、知らなかった。皆さんは知っていたであろうか。
つまり、江戸時代は武家が支配したように見せながら、人民も、そして宮中も寺院の完全な支配下にあったのである。我々がイメージする江戸時代、そして現在の皇室に見る神道行事、それらはすべてそれ以降に日本を支配してきた人たちの描いたイメージ戦略だったのである。
江戸時代初期、神仏習合で神社を支配し、少なくとも明治維新までは寺院が最高の権力者であった。
薩摩を利用して日本を支配しようとした英国、仏のフリーメーソンは当時、寺院に支配されていた神社勢力を解放のエネルギーに利用し、擬似市民革命を起した。結果、形だけの国家神道が完成し、神社側の描いた神国日本は実は英国を真似た王室政治であった。つまり、似て非なるものが完成してしまった。

その後のことはともかくとして、確かに廃仏毀釈は失敗だったのである。つまり、無理矢理江戸へ遷都したものの財政が伴わず、旧支配者の徳川家と本願寺に援助を受けなければ破綻するところだったのだ。
そこに今日まで続く裏支配の原因があろう。寺院勢力を完全に放逐できなかったところが失敗だったのである。

宮中祭祀が今日のスタイルに変わって百年、今上陛下は神事にことのほか熱心で、先の昭和天皇は不熱心だったと聞く。次の天皇は昭和天皇と同様、神事はお好きでないと聞く。古代から延々と続くと教えられていた国家祭祀が、まったくそうではないことがわかった。つまり、以前の形に戻ることも十分に考えられるのである。

さて、廃仏毀釈についてはおおむね理解した。私の理解では、それは寺院による神社圧迫に対する反動であり、十分になされぬまま新政府は薩長を中心とした独裁政権へと移行していった。それらの不満が西郷などの反乱となった。が、それらの真実は歴史から消され、江戸時代の管理体制は真実を隠したまま歴史書に書かれたのであろう。言うまでもないことだが、西郷が「征韓論」で下野したという歴史教科書の記述は何とか書き換えなければならないのだ。
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by sibanokuni | 2009-06-28 06:22 | マヨちゃんの古代史
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