ゾルゲはどこのスパイ?
ゾルゲは一体どこのスパイ?
いま読んでいる本は「ゾルゲとの約束を果たす」(松橋忠光・大橋秀雄著)という本です。たまたまブックオフで掘り出したんだけどね。 マヨ理論の原則は、例えば、「ゾルゲはソ連のスパイで、特高に捕まり処刑された。」と書いてあれば、「ゾルゲはソ連のスパイではなく、処刑もされなかっ。」と考えてみる。どうしても証拠や証言が全部揃って、それ以外にないとなった場合はやむを得ずそれを事実と考えようとする。そんな感じでゾルゲを考察してみましょう。 栗原氏の本「歴史の闇を禊祓う」には、長興稱吉がドイツへ留学した時、現地の女性との間に子供が出来たとの話があり、月刊日本の天童氏によればそれがゾルゲだと言う。ここで長與氏の話をするとキリがなくなるので、元は藤原姓で後に男爵に叙せられるとだけ記しておこうか。(ひょっとするとゾルゲは藤原氏のお種を持っているということだね) さて、スパイたるもの、逮捕され拷問されたとしてそう簡単にゲロすることはないはずだ、しかし、その本の著者である大橋氏は拷問もなしに完璧に自白させたのだ。ただし、白状する条件として、将来必ず真相を明らかにするという約束をしたのだと言う。この本の題名はそこから来ている。しかし、元特高の人間が真実を書いても出版させてもらえず、やむなく自費出版を重ねたが、松橋氏がようやくその遺志を継ぎ、出版にこぎつけたのだと書いている。 ゾルゲがソ連のスパイだったとすると一番怪しいのは、日本はソ連に対し人質の交換を提案し、ゾルゲを引き渡そうとしたが、ソ連側は自国のスパイだとは認めなかったということ。もうひとつ、一応ドイツ人であり、友好国の人間をスパイだとは言え、簡単に死刑にするのは外交上問題にならなかったのだろうかという疑問も残る。 何よりも情報元は尾崎秀実という近衛首相の身近にいた人間である。いくら友好国の人間だからといっても、日本にも諜報部員はいくらでもいたのであり、まさにマンツーマンでゾルゲも尾行していたはずである。 ゾルゲが一番活躍したのはノモンハン戦からドイツのロシア侵攻あたりで、まさに第二次大戦に到る肝の部分である。 実に際どいタイミングで、ソ連は日本と戦う時はドイツと条約を結び、日本と不可侵条約を結んでからドイツと戦争を始めるという、これがひとつ間違えればソ連は間違いなく亡びたのである。 その点、確かにゾルゲは日本、ドイツを手玉に取り、ソ連だけが一人ほくそえむ結果になっている。ならばソ連にとってゾルゲは英雄に違いない。しかし、ソ連が彼を英雄にしたのはフルシチョフが亡くなった後なのである。 彼が処刑されたかどうかは疑い出せばきりがないが、記録上は間違いなく昭和19年11月7日、ロシアの革命記念日に尾崎秀実とともに処刑されたことになっている。いまはそれを信じる以外ないが、ヒットラーだって、イラクのフセインだって、私は生き延びていると考えている。まあ、歴史的には死んでいないとしてもそれほどの意味はないかもしれないが・・・・・・。 彼が行なったスパイ活動がいかなる効果を上げたかといえば、例えば、昭和11年、ドイツのリッペントロップと大島陸軍武官が極秘の交渉をしているとソ連に打電し、ソ連はすかさず交渉を妨害し、その交渉をご破算にさせた。また、昭和16年、松岡外相のヨーロッパ訪問で、外相はドイツと政治的なことは予定にないが、ソ連とは政治的な何かをしても良いという許可があると本国へ伝え、見事に松岡と日ソ不可侵条約を結んだとなっている。見事なものである。仮に本当だとしたら・・・・。 さらに、ドイツがソ連に侵攻する日時、日本が南進政策を決定し、ソ連とは戦わないという御前会議の内容も伝えたのだと・・・・・。もし本当ならゾルゲは世界一のスパイである。 だから八百長臭いのだ。こんなこと出来るものか?ジェームスボンドよりすごいぞ。 私の仮説は、ゾルゲの役割は将来にわたって第二次大戦が八百長戦争であることがばれないためのアリバイ工作である。 近衛文麿さんはおそらく最後まで騙され続け、いいように利用されたのだと思う。誰に?そりゃあ、英国ワン・ワールドにである。役者はチャーチル、スターリン、ヒットラー、裕仁、ルーズベルトである。 ゾルゲもワン・ワールドに泳がされ、利用され、最後は口封じで殺されたか、もしくはこっそり釈放されたのではないか・・・・と私は現時点で想像する。 ゾルゲと筆者との約束である真実とは何なのかはもう少し待ってて、まだそこまで読んでない。 いずれにしても謎が多いので、もう少し研究しなけりゃはっきりしないけど、たぶんそんなに間違いはないと思うよ。っていうか、むしろ近衛さんをもう少し調べなければならないな。なにやっても失敗ばかりで、ほんとにお気の毒なお方だ。自殺した事になっているが、あの人がもしGHQに出頭したら全部しゃべっちゃったんじゃないかな。私は本音のところで近衛さんがかわいそうな気がするのだ。 それにしても、昭和史はおもしろい。
by sibanokuni
| 2009-11-19 06:20
| マヨちゃんの陰謀論
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