シバちゃんのため息

「旧唐書」と「新唐書」のどっち?

相変わらず加治木さんを読んでいる。このまま捨てるにはもったいない気がするからで、中途半端ながら「WAJIN」も読み出した。とにかく関係する本を全部読まないことには彼の論理がわからないからだ。
そこまで読む必要があるのか、といえば、私は価値はあると思う。結論はともかくとして、彼の考察はなかなか面白いからだ。

さて、日本として唐へ朝貢したのは7世紀後半ごろと思われるが、唐の史書には3種類あり、本来は同じように書かれていなければならないが、少しずつニュアンスが違う。これをどのように読み解くのはなかなか難しいのである。ちなみに列島が統一され、日本が統一されたのは白村江の戦い(663年)の後である。これは私も異存はない。当時の列島を倭国とするのか、倭人の国にするのか、大和の国なのかは誰もわからないが、倭国と考えないことには話が続かない。
三種類の史書の差を比べてみよう。「新唐書は、1060年に完成しています。 907年に唐が滅亡した後、50年以上も後に作られています。 また、945年に(旧)唐書が作成されているのにもかかわらず、その後100年以上も経ってから作成されています。 どういう思惑があったのでしょう。 当時の日本は、摂関政治により藤原氏全盛の時代です。 旧唐書では、冒頭、倭国とは古の倭奴国なりで始まっていて、倭国が中国の勢力下にあり、日本国は別種だと、日本国を北方騎馬民族である出雲の勢力と見なしているようでした。 ところが、新唐書になりますと、一転して日本は古の倭奴なりとされています。 これは、どういうことなのでしょう。」
http://kodaishi-21.hp.infoseek.co.jp/p3-6.htmlより拝借。

「唐会要の倭国・日本伝」から
古の倭奴国なり。新羅の東南に在り、大海の中で暮らす。代々中国と通交する。その王の姓は阿毎氏。官には十二等を設けている。
日本。倭国の別種である。その国は日辺に在る故に、日本国を以て名と為した。あるいは倭国は自らの名が雅ではないことを憎み、日本に改名した、あるいは日本は昔は小国だったが、倭国の地を併呑したという。

「旧唐書の倭国・日本伝」
倭国とは、古の倭奴国なり。京師から一万四千里、新羅の東南の大海中に在り、山島に依って暮らす。東西に五カ月の行程、南北に三カ月の行程。代々中国と通じている。
日本国は、倭国の別種なり。その国は日の出の場所に在るを以て、故に日本と名づけた。あるいは曰く、倭国は自らその名の雅ならざるを憎み、改めて日本と為した。あるいは日本は昔、小国だったが倭国の地を併せたという。

「新唐書 倭国・日本伝」
 日本は、古の倭奴なり。京師から一万四千里、新羅の東南にあたり、海中に在る島に暮らしている。東西には五カ月の行程、南北には三カ月の行程。
咸亨元年(670年)、遣使が高麗平定を祝賀。後にやや夏音(漢語)を習得し、倭名を憎み、日本と改号した。使者が自ら言うには、国は日の出ずる所に近いので、国名と為した。あるいは、日本は小国で、倭に併合された故に、その号を冒すともいう。

旧唐書と新唐書のどちらが正しいのかはいまのところ答えることは出来ないが、日本が倭を併合したのか、倭に併合されその号を取られたとするのかは大いに問題である。なぜなら前者なら加治木さんが言うように日本という小国が倭国を乗っ取ったことになり、どこかに日本国があったわけでそれを探さなければならない。しかし、新唐書なら倭国が名前を変えて勝手に日本になったようなニュアンスが感じられるからだ。
ましてや、前者では日本の支配者が倭国の支配者になったのであり、後者であれば倭国が支配者である。

加治木説を取るなら前者(旧唐書)であり、私は新唐書が正しいという立場になる。とりあえず、このことは言葉尻というわけでなく、極めて重大なことゆえ、どうしても書いておかねばならない。つまり、倭国が日本と新羅になったのか、日本が倭国を乗っ取り、さらに新羅にもなったというのであるから・・・。

サムライさんはすぐに読むのを止めたそうだが、私は加治木さんの論理展開が面白いのでもう少し研究し、自分のマヨ理論に利用させてもらおうとずるい考えを持っている。しばらく時間がかかるので、もうしばらくお持ちください。
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by sibanokuni | 2010-02-04 06:23 | マヨちゃんの古代史
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