シバちゃんのため息

家康とお万の外交機密

時は慶長2年、秀吉と朝鮮との交渉が決裂し、いわゆる慶長の役と呼ばれる戦争が始まっていた。家康は久しぶりのバカンスを日光鬼怒川温泉で過ごし、ゆっくりと東海道を西へ向かっていた。
「おーいい、天海坊、やっぱし鬼怒川温泉はいい湯じゃのー・・・」、家康は天海に上機嫌で話しかけた。
「殿、だめですよ、あんな乱交パーティーやっちゃ。殿のお種をいただいたといって騒ぎ出す風俗嬢がいっぱいいるんですから・・・」、「ほほ、大丈夫じゃ。わしは種付けはせんでよ・・・。天海の命令じゃん?」
「そうですとも、私がお上から命ぜられたのは、殿のお種は一人だけに継がせることということです。あとのことは私が決めることとなっておりますぞ。」
「わかっちょる、秀忠は唯一、私のお種じゃでの・・・、その次は誰が受け継ぐんじゃ?」
「秀忠公は鍛冶衆の西郷家出身、いわば鉄鉱部族を代表する大事なお種ですわ。西郷から受け継いだお種はしっかりと次へ引き継がれまする。この種は必ず残さねばなりませんぞな。ただし、三代目は春日局に仕込まれたお種が受け継ぐことになっちょります。」
「え?、誰じゃ?それは」
「殿、このことはしっかりと守っていただきますぞ。秀忠公は、春日局の種でいらっしゃいます家光公が二十歳になりましたら引退していただきます。いいですな、しかと申し伝えますぞ。」
「わかっちょるわ。わしもお上から言われてこの地位にいるだけで、お庭番としては過ぎた役職におることぐらい、知っちょるわい。で、春日局とは何の種じゃ?」
「殿、それは知る必要のない話です。私もお上から命令されているだけで、さる貴重なお種だとしか聞いておりませんわ。」、「そうか・・・、おぬしでも知らんちゅーことか・・・。」
・・・・・そんな話をしながら一行は駿河への道中、本日の宿、熱海「はとや」に到着である。

「天海坊?今夜の宴会もドバーッと騒ぐんか?」
「いえ、大事な仕事がございます。」、「ん?なんじゃ?」
二人はこの宿で最高のジャグジー付き特別室に入った。そこの和室には一人の女が座っていた。しかも上席である。
「おい、失礼であろう。天海、誰じゃの、この女は?」
「殿、詳しくは姫からお聞きください。私はこれにて失礼するけん・・・」といい、天海は部屋を後にした。
自然、上座に謎の女が、そして家康は下の席につくことになった。

「控えい。家康。わらわを誰と心得る?」
「そんなこと言われても、私は何も聞いとりませんぞ・・・、みたところ姫さまのようでごじゃりますが、誰です?」
「家康、お前はわが主家、新田家のお庭番じゃろが、それがいつの間に朝廷のお庭番になったんじゃ?」
「げ?と言いますと、姫は新田家の姫で?」
「そうじゃ、今は正木家の姫に成りすましておるが、実は正統な新田家のお種をついでおるのじゃぞ。頭が高いじゃろ?」
「へー、お見それいたしました。私新田家に雇われたお庭番、世良田の次郎三郎めにごじゃります。姫におかれましては誠にお美しい・・・ことで・・。」
「ふん、今ごろ遅いわ。おせいじにもほどがあろうに・・・」
「で、姫。本日私にどんな要件でしょうか?」
「その前に、どうしてお前が朝廷のお庭番になったのか説明してちょ。」
「いやー、その、あの・・・・・、深いわけがありましてですな・・・」、「はよう言え、まず、どうして松平家を乗っ取ったんじゃ?」
「姫、乗っ取ったとは言葉が過ぎますぞ。あれは頼まれたんですわ。」、「頼まれただと?」
「へい、実は、私は猿投の派遣会社から松平軍に派遣されてまして、ある日守山城に入りまして織田軍と戦うつもりだったですわ。それが松平の殿が朝方突然倒れ、たぶん脳梗塞だと思います。現在の医学ならまったくどうもないんですが、当時の医学では打つ手がなかったのですわ。それで急遽岡崎に戻る事になったんですが、とりあえず影武者を務めていた関係で、私が殿に成りすましたわけですわ。」
「つまり、お前は影武者だったんか?」、「はい、さようで・・・」、「ほんで?」
「一応、鎧かぶとで身を固め岡崎城に入りましたが、誰も気が付かないんですわ・・・、それで面白くなって、築山御前を呼びましたんじゃ。そしたら・・・」、「そしたら?」、姫も身を乗り出した。
「それがまた美味しそうな女!」、「げっ!そういえば、お前は無類の人妻好みだったな・・・」
「お恥ずかしい。けっこう好みの女なんですわ・・・・でへへ・・・・それで、訳を話したら築山御前はこう言うんですわ。「今日からお前が殿になりすませ、私の好みではないが、この際、この松平家を守るには仕方がなかろう。ただし、私の息子を頼む。」とな。」
「むーん、なるほどなるほど。結構、いい女だったんか?」、「へえ、さようで。いわゆるハニー・トラップちゅー奴ですわ。」、「お前も軽い奴じゃな。」
「いえいえ、役目は忘れません。ただ・・」、「ただ?」、「そのころに天海に会ったんですわ。」、「あー、あの明智光秀の・・」
「いえね、彼は光秀ではありませんが、やっこさんは実は朝廷のお庭番でして、私が天下をとるよう天皇の勅旨を持ってきたんですわ。」、「なんと、奴がのー、お庭番なのか・・・・」
「実は、秀吉は天皇の継承に口を出しまして、それで上皇はいたく腹をたて、豊臣家は一代限りと決定されました。つまり、秀頼には継がせないことに・・・。それで、次は私が務めることになったわけです。」
「ふーん、上皇の命令とあらばいたしかたないこっちゃ。わかったぞ。その件は了解じゃ。ところで・・」
姫は改めて姿勢をただし、家康を見下ろしおもむろに要件をしゃべりだした。

「さて、家康。実は私は大事な新田のお種、お前は聞いていないだろうが、実は平将門のお種なのじゃが、これを受け継ぐのが私の役目なのじゃ・・・・で、実はできちゃったんだわさ。」
「え?できちゃった?」
「そうなんだわ。蔭山家に居候しておったんだけど、その親代わりの蔭山の親父、どえりゃあすけべでよ・・・」
「姫、それ名古屋弁だがね。」
「おっとー、いかんいかん。つい名古屋弁が・・、まあいいがね、あんただって三河弁をマスターしとるじゃん。」
「ええ、まあ。そりゃあいいですけど、その子供はどうするんです?」
「それをお前に預ける。で、すぐにとは言わんで、将来、必ず天下人にしてほしいんじゃ。新田の悲願じゃぞ。」
「姫、私の次は西郷家の秀忠、三代目は朝廷から下された春日局の子供、家光と決まっておりますぞ。」
「いいわ、ずっと後でもいいんじゃ。必ず天下を取るように根回しして欲しいのじゃ」
「一人しかいませんのか?」、「あたりまえじゃろ、今は私の腹にいる一人しかいないわ。しかし、もう一人は生むぞ。なんて言っても蔭山の親父はスケベじゃからな」
「で、その蔭山というのはいかなる男ですか?」
「うーん、どうも北条家に関わる家柄のようだが、なぜか日蓮宗なんじゃな、詳しいことは外交機密になっておって私にもわからんのじゃ。おそらく日蓮のお種を受け継いでいる見たいじゃが、本来、妻帯しんのがたてまえじゃろ?たぶん、こっそり生んだんじゃろうて。あれもなかなかだったみたいじゃから・・・・」
「まあ、いいですわ。それではその大事なお種を私がお預かりし、将来必ず天下人になるよう細工をいたします。私が天下を取るのは数年後ですが、その後領地をわが子供に与えることになりますよって、格別な家柄にしときますわ。それでいいでしょうか?」
「うん、それでええわ。」、「ところで、今後私の一代記をまとめることになりますが、姫のお名前はどういたしましょう?」、「何でもいいけど・・・・・お万の方でいいじゃん。」

このような事があったのだが、さすがに家康も本当の事を書き残すことはできなかった。しかし、間違いなくお万の方のお種は天下人になり、現在それは頂点を極めつつある。

この物語はマヨちゃんのでっち上げ小説であり、フィクションでございます。史実と違っていても笑って済ませてください。
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by sibanokuni | 2010-04-02 09:11 | 小  説
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ため息ばかりのシバちゃんと、ぼやいてばかりのご主人様、マヨの日記です。
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