シバちゃんのため息

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誰も知らないお種の話 第三部 完結編

さあ、いよいよ今日は最終回。それにしても一年間毎日小説を連載する人たちはすごいな。僕は三日が精一杯だ。この小説をくだらない、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、言うまでもなく私は本気で書いています。つまり、歴史として点から点へ移りゆく段階は何らかの文献か、もしくは証言がないことには成り立たないわけで、またそれらがあったとしても必ずしも正しい保証はないのです。そこに小説でしか描けない世界があると思う。
今回の小説は奇想天外と言われてもしかたがない。ただ、小説としているが、私としては精一杯真実とはこのようなものではなかったのかと考えた次第である。今後もいろいろな客観情勢から真実の一片が手に入る可能性は高い。それにしても最終的に真実と言うのはその時に、その場所にいた当事者しか知らないことであり、彼等が真実を明らかにしない以上、我々は憶測と妄想でその穴を埋めるしかないではないか。

さあ、ガーター勲章をもらったヒロさんに待ち受けている運命とはいかなるものだったのであろう。

小説 「誰も知らないお種の話」

第三部 八百長戦争

ガーター勲章の授与式はさほど難しいことはなかった。ただ、正式な式典だけに名古屋弁は使われず、ジョージ君は正統派のイングリッシュで語りかけた。
「わが大エビス帝国を中心とするガーター騎士団の名誉あるそのしるしをアジアのお種度の高いパンダ王国の皇太子に授与する。騎士道を守り、名誉ある騎士団に加えられることを望むか?」
ヒロちゃんは英語が苦手であった。「はあ?」ヒロちゃんは思わず奇声を上げた。
後ろに控えていた吉田は冷や汗をかきながら、「殿下、イエスといえばいいですよ。」
「おお、そうか、イエスじゃ、イエスじゃ。」
「そうか、望むのだな。では授与しよう。約束をたがえるでないぞ。」
「はい、YES WE CANです。」
式典はそれだけのことで、実は重要だったのは昨夜の儀式だったのだ。
そんなことで無事に授与式は終わった。

式場を出て控え室で吉田が笑顔で語りかけた。「殿下、ビックリしましたがね、英語ぐらいしゃべれると思ってたのに・・・・。」
「悪い悪い、ちょっと緊張してな・・・」
「殿下、さっそくですが、今後の予定を言っておきます。20年間の予定はすでに出来ております。とりあえず今後の5年間だけをお考えください。」
「えー、予定が出来てるの?」
「はい、左様でございます。」、「で、なにすりゃあいいの?」

「現皇帝は実は薬を調合してありますのでほとんど仕事はできません。従いまして、秋には殿下が摂政になることが決まっております。そこでですね、私たちの予定を邪魔する者どもを順々に処理してゆく必要があります。」
「山県ならもう処分したぞ。」「いえ、一番の問題は西園寺でございます。まあ、重鎮ですし、年も年ですからそう長くはないと・・・」
「うん、彼は苦手じゃな。死ぬのを待つほうがいいぞ。」
「原敬は問題です。」「そうなのか、僕は嫌いじゃないが・・・」
「いえ、だめです。」「ふーん、で、どうするの?」「死んでいただきます。」「えー、うそー。怖いことやめてよ・・・」
「それが済みましたらいよいよ本番に突入しますぞ。」
「本番って?」「はい、パンダ・エビス同盟は破棄されますぞ」「えー、ここへ来たのはそれを継続するためじゃん。」
「それはそうですが、八百長のためには一旦破棄します。」
「訳がわからんわ、もういい。僕は知らん。勝手にやってよ。」
「ええ、もちろんですとも。いいですか、八百長とはいえ、真剣に戦争をします。とにかく中国とアジアの財宝はすべていただけることになっております。また、東インド会社の経営する麻薬ルートもわが国がいただきます。大儲けです。税金と言う税金はすべて戦争に投入してください。全力でアジアを横断します。フィリピンとインドネシアはわが国の領土になります。だからここへ財宝を埋めることにします。戦争が終わってからゆっくりと回収すればいいですから。約束では戦争が終わるころには皇帝の財産は世界有数になるはずです。」
「いいのか、そんなにもらっても。」

ヒロちゃんは驚いていた。何よりもエビス国王室の暮らしぶりには驚いた。本国で何も不自由なく暮らしているとはいえ、この国は桁違いの豊かさである。ヒロちゃんは昨日のジョージ君の述べた家賃保証システムには目からうろこである。
最近、マンションや貸しビルに一括借り上げシステムがあることは聞いていたが、そんな楽なことがあるとは知らなかった。このガーター勲章さえいただけば彼もそのオーナー経営者の一員になれるんだ。

「大丈夫ですよ。ヒロちゃんは世界でもお種度の面でベスト3に入るはずですから・・・」
「ふーん、よく判らんが、そんなうまくいくのかのー」
「大丈夫です。ただ、国民に多少犠牲が出るかも・・・。」、「ふーん、どれぐらいかな?」
「消費税分ぐらいかと・・・・」「なに、たったの?5%って、たいしたことないじゃん。」、「はい、そういっていただきますと非常にありがたいんですが・・・。」
「だって、100人の5%だと5人か・・・・、よくわからないなあー、それって多いの?」
「えー、まあ、5年も我慢すればすぐに元に戻るかと・・・・」
「あーそう、僕が恨まれるのはいやだよ。」「そりゃあ大丈夫です。もうじき皇太子は神さまになりますから。」
「なにー、その神さまって?」「はい、いま教育改革をはじめています。殿下の祖先は天から降臨された神さまという事にします。」
「僕が神さま?うそー、信じられないよ。」「大丈夫です。そのためには神さまになったおつもりで、行動はお気をつけてください。」

「まあ、一番重要なことは、何もお決めにならないことです。その代わり、一度口にされたことは絶対ですから、あまりしゃべらないほうが無難かと・・・・」「む、そうかな。」「そうです、そんな感じです。」「なかなかいい気分だな、一度口にしたら絶対だな。」
「もちろんでございますとも。」「では、今夜、もう一度あのエビちゃんがいいな。」
「あのー、そればっかりは・・・・・・」

実際のところ、ヒロちゃんはこの話がどのようなことを意味するのか深刻には考えていなかったはずである。自分の国の宮殿から外へ出たことはほとんどなく、国民がどのような生活をし、どれぐらいの人口かも知らなかった。もちろん、戦争の現場など知るはずもないのだ。人間が死ぬという事を深く考えたこともなかった。深く悲しみ、後悔するにはそれから何十年も先のことになる。

たしかに彼は世界有数の金持ちにはなる。しかし、戦後全国を巡幸したとき、たくさんの戦死者を出したにもかかわらず、各地で絶大な歓迎を受ける、そのとき彼は驚いたのだ。つまり、国民が自分と同じ人間であることに・・・・・。

世界大戦はこの時にスタートしたといっても良い。パンダ・エビス同盟は破棄され、大麦国はオレンジ計画を開始した。ヒロは側近の言うまま、「あっ、そう。」というだけで何もわかっていなかったのだ。
ヒロが正式に結婚したのは大正13年、島津家を母に持つ良子が皇后に、そしてその姉妹は大谷家と婚姻を結ぶ。
皇帝が崩御するのはそれから二年後、いよいよスケジュールによれば戦争まであと15年であった。

第三部 八百長戦争  終わり

あとがき・・・・・
勝手に想像して描いたものの、こんなことがあったのか、なかったのか・・・・。しかし、第二次大戦がルーズベルト、チャーチル、スターリン、ムッソーニ、蒋介石、裕仁、ヒットラー、これらで合作した八百長であるとするなら、最低限、正式な調印が必要であったはずだ。なぜなら、なんの保証もなしに、誰が考えても無謀としかいえない戦争を仕掛けるはずがない。本気で戦う気なら、緒戦でハワイを占領し、また、マレーシア進軍の後、オーストラリアまで進出していれば、勝てないまでも、アメリカは本土防衛を深刻に考えなければならないところまで追い込まれ、ヨーロッパ戦線に軍を投入するゆとりはなくなったはずである。また、そうなれば間違いなくナチスは英国を亡ぼし、世界を枢軸国が支配した可能性は十分にあるのだ。でも、それは最初から想定されていないシナリオだった。
そう、八百長なのだから。
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by sibanokuni | 2009-06-11 09:55 | 小  説

誰も知らないお種のお話 第二部 秘密の約束

さあ、やりだした以上完結させねばなりません。この物語はもちろん想像上のものですが、歴史上の事実に基づき、永遠に明らかにされないであろう状況を私が独自に啓示を受けて?書き上げました。もしかしたらそうだったのかもしれないという恐ろしいお話であります。

さて、毎日飯山さんのブログをドキドキしながら読んでますが、私の以前から唱えている話とどれぐらい整合性が取れるか、注目しています。
景気が急速に回復しているという、自動車会社もあまりにも減産しすぎ、在庫が底を付いている。来るべき総選挙に向けて自民党は必死で景気を上昇させようとしているのか・・・・。つまり、景気は上げようと思えば上げれるという事なのだ。こんなことは最初からわかっている。ただし、上げる手法が禁じ手ばかりである。根本的には頂点にいる人が変わらないとだめだろうな・・・・。頂点の人?ないしょないしょ・・・・。

小説 誰も知らないお種のお話


第二部 秘密の約束


「実はだな・・・」、ジョージは突然標準語になった。
「お宅の家系は世界でも有数のお種度があるという事は説明したが、その世界の王族の権利を得るにはひとつ条件があるのだ、いうまでもなく、今まで世界は八つの王家で支配していた。もちろん隠れてだが・・・・。最近やたら威張っておる大麦国は実のところ我が家の支配下にあるのじゃ。今のところ良い気持ちにさせてやっているが、いずれ思い知らせてやるわ。ところで、先般、中国をぼろぼろにしてやったが、それはな、清の皇帝がいう事を聞かんでな、ちょっと痛い目にあわせてやったわ。」
ここでジョージは一息つき、タバコに火をつけた。ヒロちゃんは思いもよらない話に目を白黒させていた。なにが?大麦国がジョージ君の支配化にあるだと?うーん、知らんかったな。

「相談と言うのは他でもない、実は一芝居うってもらえんかと思ってな。」、ジョージは怖い顔をした。今までのジョージとは違う。
「我々の親分から世界を三つぐらいに分けよと言われている。それは共産国と、社会主義国と、資本主義国とじゃ。看板は違っても実のところ一緒のことだがな。ただ、表向きのことよ・・・。」
ヒロちゃんにはさっぱりと訳がわからない。
「帝政ロシアの崩壊にはお宅にもずいぶん世話になった。まだ借金が残ってるそうだな。まあ、そんなものはたいした事はない。実は、一芝居と言うのはドイツと同盟を結んでもらう。」、「えー?ドイツですか?」「そうだ。」
「ドイツはいずれロシアと戦う。」「するてえーと、わが国はドイツと組んでロシアを挟み撃ちにするんで・・・・」
「いや、そうじゃない。逆だ。」「えー?では、なぜドイツと・・・・」
「我々のタイムテーブルによれば、あと20年後には再び大戦争に突入させる。それまでにヒロちゃんにはその準備をしてもらう。」
「で、どんな準備を?」「だから、今進出している満州から北へは行くな。」「えー、でも軍部はそうは思っていませんよ。」
「わかっておる。だから、中国を取れ。南方アジアをお宅がもらえ。」「でも、そこは皆さんのものでは・・・・」
「もちろんそうだ。だが、最近は我々が表に立つと難しいくなってきての、裏支配に変えるんじゃ。お宅がそこへ進出し、各国を独立させるのじゃ。」
「はい、独立ですか・・・・」「ただし、あくまで表むきでな。」「はあ」「実際は我々の傀儡に支配させ、毎年家賃を取るから一向にかまわんのじゃ」
「はあ」「われわれは、お宅に韓半島、台湾はもちろんじゃが、中国と満州の利権をすべて譲るつもりじゃ。麻薬や鉱山、そして税収の3%はお宅のものだ。どうだ、悪くないだろう。」「えー?そんなにいいんですか?」「いいとも。ただし、香港は別じゃぞ。ついでにフィリピンもやるぞ。」
「そんないい話、ありがたいのですが、私のところはなにをすれば・・・・」
「だからいっちょるがな、ドイツと同盟を結び、我々と戦争をするんだ。」「えー、なんて事を・・・」
「大丈夫だ。お宅はお種度が高い家系である。まかり間違っても死ぬような目には合わさんから。」

「細かいことは、お宅の側近達に伝えてある。連絡には内大臣を窓口に、大麦国のほうはグルーに頼もう。」
「ほんで、わが国はどうなるんで・・・」「うん、中国や東南アジアで財宝をたんまりもって帰りなさい。世界の財宝の3割ぐらいは手に入る。」
「いや、そうではなくて、どうなるんで・・・」「うん、ちょっと国民の犠牲がでると思うが、長い目で見れば人の命など取るに足りんこっちゃ。すぐに人口は元に戻るさかい、しんぱいするな。」
「えーっと、何年戦争をするんですか?」「そうだな、今のところ三年ぐらいの予定だが、新型の爆弾のテストをさせてもらうから、それが出来るまでは頑張ってもらわないとな。」
新型の爆弾?なんのこっちゃ?ヒロちゃんは冷や汗をかいていた。

「どうやって戦争になるんですか?」「細かいことは全部こちらがやるから任せておけ、それよりも君は国内のいう事聞かない連中を始末することだな。」
「それはどうやるんで・・・・」「だから、こちらの手のものがたくさんいるから何も考えんでもいいわ。」
「そうなんですか。」「あんたは黙って目先の戦争を一生懸命に戦えばいい。八百長なんだけど仕組みはあんたでもわからんだろう。それに、知らんほうがいいじゃろう。」
「そういうものですか。」
「話はそれだけだ。変なことを考えるんじゃないぞ。もし逆らうと反乱がおき、君はギロチンで死ぬ事になるぞ、あるいは清国のようにすべてを失うことになるぞ。」
「はい、肝に銘じます。」「ふふふ、あんたのためにあえてわが国のエージェントが誰であるかは内緒にしておこう。内大臣とすべてを打ち合わせしなさい。今日もらうことになっている勲章は世界の支配者の一員である証明だ。」

とジョージ君は部屋を出て行った。
ヒロちゃんはぐったり疲れていた。
「ねえ、マキちゃん、ビックリしたね。どうすりゃあいいの?」
「殿下、どうしょうもありませんずら、なるようになりますわ。」
「そりゃあ、そうだね。」
ジョージ君が部屋を出てしばらくしてガーター勲章の授与式を行なうと連絡が来た。一等書記官吉田がドアーの外で待っていた。ヒロちゃんは膝の震えを感じながら式場へ向かった。

たぶん、第三部へつづく
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by sibanokuni | 2009-06-10 06:18 | 小  説

誰も知らないお種の話 第一部

実は、昨日はブログが書きたくなく、小説を書いて気を紛らせていた。私としては比較的長い物語になるはずだった。
やはり、書きながらあまりのくだらなさに自己嫌悪に陥ってしまった。で、ボツにしようと思ったが、せっかくだから一応公開します。
まったく架空の話であり、仮に似た話があったとしてもそれは偶然ですので気にしないでください。
おおむね三部の構成で、今日はその一部であります。

「誰も知らないお種の話」

第一部 お種の保存


あるアジアの小国、パンダ国皇太子、ヒロちゃんが世界の大国、エビス国へ訪問した時の話である。

彼の目的は懸案になっていたパンダ・エビス同盟の更新である。先の大戦で勝利した大麦国はその条約を廃棄させるよう運動を始めていた。
それは実は微妙な時期だった。
皇太子は半年の予定でインド洋を回り、エビス国へ入り、一等書記官、吉田の案内でウインザー城内の迎賓館に迎えられた。

ヒロちゃんは緊張していた。なにせ、相手は世界の王族中の王族、ジョージ君である。先ほど部屋にやってくると連絡が来ていた。
落ち着かない雰囲気の中、かれは側近の牧野にタバコをねだっていた。
「ねえ、タバコくれよ」
「えー、殿下、またですか?これね、僕のタバコなんですけど。」
「いいじゃないか、一本ぐらい。それにマキちゃんのタバコ、なぜかすっきりするんだ。」
「殿下、実を言いますとこのゴールデンバット、ちょっと秘密があるんですよ。」
「えー、うそー、どんな?」「これはね、満州で作ってる秘密のタバコで、ちょっと薬が入ってるんですよ。」
「へえ、そうなんだ。だからおいしいんだ。それはいいけど、はやくくれよ。」
「仕方ないな・・・・、いやだな、おいら安月給なのに・・・・」
と、ヒロちゃんは牧野のゴールデンバットをもらい火をつけたとき、突然ジョージ君が部屋に入ってきた。

「まあ、まあ、掛けたままでおってちょ。ええて、ええって、そのままで。堅苦しいこといわんでも。」
ジョージは上手な名古屋弁で話しかけて、ヒロちゃんを片手で制し、自分は彼の前の席に腰掛けた。
「どえりゃあいい臭いがしとるがや、それ薬がはいとるなあ。俺にも分けてちょ?」
牧野はおもわず、「えーえ、またですか?これ僕のタバコですよ」
「エーがや、それくらい。またこんどお返しするで。」
ジョージもまたゴールデンバットを吸い、二人とも、とても満たされた気分になっていた。

「ところで、ヒロちゃん。話があるんだわ。」「はい。なんでしょうか。」
ヒロちゃんは思わず緊張して答えた。
「ちょっとまってちょう。堅苦しいことはなしにしてちょう。だけど、大事な話だで、ゆっくり聞いてちょうよ。」、「え、はい。」
「あのよー、明日あんたにガーター勲章をわたすんだけど、どんな意味があるかしっとるか?」
「いやー、お父さんも、おじいさんももらってるから別に考えたことないけど・・・・。」
「うちの家ではよー、世界中の王族のお種度を調べてるんだわ。ほんで、清国の皇帝はもとが女真族でうちの祖先のチンギスを亡ぼしとるでいかんわ。ただ、ちょっとだけお種度があるもんでよ、殺すことだけは許してやったけどよ。」
「へー、そうなんですか。お宅はチンギスの家系なんですか。」
「イヤー、厳密に言うとちょっと違うがね、正直言うと、ヨーロッパの王族は多かれ少なかれアッチラ王から種を分けてもらっとるんだわ。5世紀ぐらいの話だがよ。チンギスも当たり前だけどその家系だで、アッチラの子孫だわな。」
「へー、私の習った歴史とずいぶんちがってる話しなんですが・・・」
「そりゃあそうだろな。なにで勉強した?」
「はあ、扶桑社の新しい歴史教科書ですが。」
「そりゃあいかんて、そんなの何もほんとのこと書いてないでよ。俺達の王族はよ、実はベネチアからヨーロッパに散ったんよ。アッチラさんと話がついてな。だからアッチラのお種度がないと王族にはなれんでいかんわ。」
「はあ、そうなんですか。」
「ところで、難しい話なんだが、あんたとこの家系を調べさせてもらったよ。どえりゃあ驚いたがや。あんたとこはよー、おれらーよりお種度が高いでいかんわ。」
「へえ、そうなんですか?」
「そうだがや。わしらアッチラのお種だが、あんたとこはもっと古いでいかんわ。もっと根元からいっとるんだわ。」
「本当ですか?」
「あんたなんにもしらんなー。ええか、天孫だろーあんたとこ。」
「イヤー、あれは神話ですから、信じちゃあいませんよ。」
「なにいっとる、天孫というのはアムール川を下っていったアッチラ様よりもうひとつ位の高いアルタイ様の子孫であらしゃますぞ!」
「どひゃあー、そうなんですか?」
「アルタイ様はその昔、世界中に使者をだし、世界を支配することに決めたのでごじゃります。」「それはいいけど、その話し方、とってもへん。普通に名古屋弁で話してよ。」
「あ、こりゃあご無礼。西へむかったのが今のアッチラ様のご先祖様で、真ん中がモンゴルから中国へいったんじゃ。ほんで、東へむかったのが天孫族よ。」
「そうなんですか。学校では習わなかったなー。」
「いや、今の学校教育はひどいもんだでよ、無茶苦茶だでいかんわ。」
「僕も日本へ帰ったら教科書を書き直すように言っておきますよ。」
「ぜひそうしてちょ。で、天孫族は二つに分かれ、パンダ列島へ向かった子孫と、中国方面に向かった人たちといたんだ。パンダ国に行かれた人たちはあとで亡びたみたいだが、満州に残ったご先祖様は中国から来た貴種の殷王朝の種と混ざって、最終的に韓半島からパンダ国へのがれ王朝を作ったちゅうことだわ。まあ、いろいろ混ざっとるでよ、お種度の判定はむずかしいんだが、一応根っこが貴種だでよ、我々よりもお種度が高いかもしれんのだわ。」
「お種度が高いとどうなるんですか?」
「そりゃあ、えりゃあことだわさ。世界を支配する権利があるちゅうことだわ。」
「本当ですか?」
「そう、そうなんよ。だから、明日は文句なしにガーター勲章をもらえるんだわ。」
「はい、ありがとうございます。」
「それでな、ものは相談なんだがよ。今晩、儀式をしてほしいんだがや。」
「儀式?」「そう、世界の王族の仲間に入る儀式だがや。」
「どんな儀式なんですか?」
「まあ、こないだネットでも書いてあったけど、言ってみれば日本の大嘗祭みたいなもんだわ。」「ああ、それなら僕も今度やるはずになってます。」
「ちょっとちがうんだな。こっちの儀式は、もっと怖いんだわ。うちの女官と一緒に寝床を共にするんだわ。」
「えー?僕、年上はいやですよ。」
「いいって、ちょっとの間の辛抱だがね。目をつぶっとりゃあいいがね。今日はエビちゃんのそっくりさんだでよ、かわいいでいかんわ。」
「まあ、そりゃあうれしいなあ、で、何のためですか?」
「まあ、言ってみればお種の保存かな?」
「僕のですか?」「そうとも」


・・・・・ということで、ヒロちゃんはその晩、エビちゃん女官とともに寝床をともにし、二人で食事をし、お種の保存の儀式を済ませた。
実をいうと、この女官はお種保存会の人たちで、もともとお種度が高いらしい。もし、各王族に跡継ぎが絶えそうになると、このお種保存センターから跡継ぎが派遣されるという。ただし、一般の国民はそんなことは知らない。

次の朝、ぐったりしているヒロちゃんのところへジョージ君は再びやってきた。そして昨日とは違って怖い顔をし、重要な話があるのだという。

気が向いたら続く・・・・・
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by sibanokuni | 2009-06-09 13:35 | 小  説

連載小説 ひとつぶの種 最終回

小説 ひとつぶの種

第二話 (最終回) お種ちょうだい

さて、今日は二回目、本来なら源平合戦を描きつつ超歴史大作を目指そうと考えていたが、専門が古代史で、それ以外を描くと教科書のような記述をする羽目になり、少しも楽しくない。また正史を元に書いてゆくことも、私の身上に合わない。
そこで今回はその後の頼朝と義経に関し、極めて短縮して記述することにする。

まず問題はなぜ頼朝が北条氏の応援を得ることが出来たかである。

さすがの清盛も頼朝というお種度の高い貴種を殺すことは躊躇した。なぜなら本部からの指令書を持っている以上、彼を殺せば国家反逆罪である。そこで、彼等とは部族が違う伊豆に流すことにした。
伊豆は日本の原住民が多く住み、その昔、東北から下ってきた新羅系住民と、桓武のころに関西から移住させられた高句麗系が不安定ながらもひとつの擬似独立国家を築いていた。
その伊豆に高貴な種を持つ頼朝が流されてくる。そこにいたのは伊勢から流れてきた野武士集団の、というより山賊といったほうがいい北条時政がいた。
いまいちうだつの上がらない北条氏であるが、頼朝を担げば周りの各部族もその元に集まるのではないか。そう考えたのだ。以下の発言はわかり易いように標準語になおしてある。本当なら◎X▲・・・ですが。

「おい、正子」「なにー、とうちゃん」
「あのよー、こんどどえりゃあ高貴な方がこっちへ来るちゅううわさだがや。」
「あー、しっとるよ。無茶苦茶評判になっとるがや。」
「ほんでよー、ええか、おまえ、うまく手なずけれんか?」
「よーゆうわ、日頃からあそんでばっかいるちゅーて怒るくせに」
「まあまあ、勘弁してちょ。こんどはええて、ワシが許すんだで」
「どすりゃあええの?」
「きまっとるがや、種をもらうんだがや」
「種もらうって、とうちゃんエッチ、セッ○スしろってか」
「まあええがや、目的のためには手段は選ばんちゅーじゃないか」
「まあええけど、嫌いじゃないから・・・」

伊豆で温泉三昧の日々を過ごしていた頼朝だが、北条正子の誘惑に簡単に引っかかってしまった。
かくして頼朝を利用し日本フランチャイズ直営店を開設、その専務に収まった時政だが、考えてみると弟の義経がいるではないか。
しかも彼はお種度が頼朝より上にあるという。
「おい、頼朝君」、「はい、父上。」
「京都にいる義経だが、あれはほんまに弟なのか?」
「いえ、あれは実は本部の社長の種付けで産んだ子ですから、私より格が上であります。あっちのほうがより貴種です。」
「しまった。そうきゃあ、あっちのほうがえりゃあのか。」
「はい、すいません。でも、彼はアジア総本部を作るため、しばらくしたら本社へ帰るはずです。」
「おー、そうかそうか、では、うちのほうはこれで安泰ってわけだ。」
「ただ、私の種ですと、私の子供は半分になり、その子供はさらに半分になります。そうすると日本フランチャイズ本部の資格はなくなりますよ。」
「そんな詳しいこと、本部はわかりゃあせんだろう」
「まあ、ねー、運がよけりゃあ」

北条家の失敗はこのお種度のことを忘れたことである。

さて、義経は天皇とも仲良くでき、気分上々のまま仙台の藤原学園に入学した。この部族は大陸から渡ってきた鮮卑族で、偶然だが、都の藤原家とは遠い親戚に当たる。しかも、大陸から大量の金を預かっていた。ぞくにM資金と呼ばれていた。この大量の資金を都にばら撒き、東北地方を安堵されていた。
義経は予定通り大学を卒業し、本部の指令により樺太からアムール川をさかのぼり、無事にシベリヤのクラスノヤルスクへ戻った。

「おー、義経ちゃん、よく戻ったな。元気してた?」
「はい、パパ。どえりゃあおもしろかったでいかんわ。」
「なに、変な言葉を覚えてきたな、それって変だよ。」
「変じゃないすよ、日本中、名古屋弁になってきとるがや」
「まあ、よいわ。これからは世界ワンワールドの時代だ。おまえはワシの直系のむすこじゃ。大カーンとして世界の統一をしてちょ。」
「父ちゃん、それ名古屋弁だがね。」

こうしてチンギスカンが誕生した。しかし、北条は藤原家の金に目がくらみ、なんと奥州藤原家を亡ぼしてしまった。なんて馬鹿な、金がそこで採取されているのではなく、大陸から物々交換で手にいれていたのだ。
亡ぼしてみて知ったのは、そこが不毛の地で、コンビニひとつない山間僻地だということだった。しかも、お種度のことを忘れ、頼朝を落馬させて殺し、さらには少ないとはいえ、お種度の残る跡継ぎも殺してしまった。

このことが後に引き起こされる元寇の原因になるとは北条氏一族は知るよしもない。

筆者からのおわび。
せっかく連載を始めましたが、もともと飽きっぽい性格で、これ以上小説の連載を続ける気力が残っていません。今回を持ちまして小説「ひとつぶの種」は完結とさせていただきます。
ところで私が初めて言い出した「お種度」は私の発案でありまして、これについては今後世の中で使われることがありましても、あくまでマヨちゃんの発明であることを明記のうえご使用いただくようお願いいたします。

 次回書くとしたら、「元寇、それはお種の交換だった?」、になりますが、当分は無理だと思います。
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by sibanokuni | 2009-06-01 15:31 | 小  説

連載小説 ひとつぶの種 第一回 指令

古代史を調べていると調査というより憶測と妄想ばかりになってしまう。少ない手がかり、信頼できない官製歴史。捨て置けない歴然たる事実、それらの点と点を結ぶには空想なくして歴史の復元は難しい。

今日から連載を始める「ひとつぶの種」は、とても歴史とは呼べないような空想を物語にしたもので、とても世間に発表できるようなものではない。しかし、どうしても書き留めておきたいという私のわがままをお許しあれ。

第一回 指令

ある朝、場所は現在のロシア南部、クラスノヤルスクにある地下宮殿の王室での出来事である。
部屋の入り口には「世界フランチャイズ本部」との看板が掛けてある。
机に座ってタバコをふかしながら部下となにやら話をしているのは社長のアラカンである。部下は営業本部長、ナベツネである。
「部長、最近フランチャイズからの送金が少ないとちゃう?」
「シャ社長、すいません、実はヤーパンの天皇がキヨモリという若武者といい仲になり、家賃をそこへ貢いでいるという噂です。」
「だめじゃん。いつからだ。」「そうですね、送金はここ二年ほど途絶えています。」
「部長、契約違反じゃないか。すぐに破門状を書き、世界中に回せ。くそー、なめんじゃないぞ。」
「今、東部担当課長は誰だ。」
「今はですね、義朝課長です。」
「すぐ呼べ。」、「はい、わかりました。」
本部に呼ばれた義朝は直立不動で緊張していた。「義朝であります。」
「義朝君、悪いがすぐにヤーパンへ行ってくれないか。そしてヤーパン直営店を作ってくれ。」
「あのー、ちょっと希望があるんですが・・・・」、「なんだ、言ってみろ」
「実は夫婦仲がいまいちで、出来たら女官を一人もらえませんか?」
「ふん、いいだろ。誰がのぞみだ?」「はい、出来ましたら常盤を連れてゆきたいのですが」
「よし、わかった。すぐに出発しろ。指令書はさっそく作成し後ほど鞍馬山出張所へクロネコで送ることにする。」

義朝が部屋を退出すると社長は部長をよび、「おい、常盤というのはNHKの大河ドラマに出ている女か?」
「そのとおりです。評判の美人です。」
「まいったなー、こないだ俺が種付けしちゃった女じゃないか。・・・・ところで、義朝のお種度はいくつだ?」
「はい、課長ですからお種度は1.25ぐらいかと・・・」「ほんで、今の女房は?」「はい、彼女も1.25です。」
「そうすると、彼女が生む子供は2.5のお種度だな、こまったなー、常盤がもし身ごもり子供を産むと俺の種度が12.5だから、6.25になってしまう。弟のほうが兄貴よりお種度が高くなるぞ。」
「社長の種が入れば地域本部長になれますね、ヤーパン本部より一段高い位が可能になります。」
「しかたがない、常盤が産んだ子供は本部へ返してもらうように鞍馬山へ極秘の指令を出しておけ。それじゃあ指令書を作ることにするか。」

さて、お種度とは何か。これは始祖のお種度を100とし、その子供は半分の50になる。その子供はさらに薄くなり25になる・・・・・、では、これでは薄くなるばかり。ところが近親相姦をすればお種度はプラスとなる。
例えば12.5の男が親戚の12.5と結婚すれば、足し算にて25となる。この25は相当高いお種度になる。
そこいらの単なる女官はお種度0であっても、お種ちょうだいで子供を産めば、半分のお種度が得られる。

匈奴の劉家、フン族のアッチラなどは本部に送られて会長が種付けして生まれた貴種であり、彼等のお種度はおおむね6.25はあったはずだ。
古代では国を作る権利として子のお種度が最重視されたのである。(本当かい?)

さて、日本の当時の状況は、傀儡としての天皇はお種度は低いものの、辰王朝の血を維持するために存続を許されていた。そして低いながらもお種度を持つ藤原家から血を分けてもらい、なんとか王朝を維持していた。
ところが韓半島からやってきた平氏は匈奴の末裔であり、これも低いとはいえお種度はあったのだ。
清盛のお種度は1.25、藤原家並である。しかし、義朝は1.25であるから本来、清盛は本部の指令に従うべきであった。
本来なら上司となるべき義朝がヤーパンに赴任してきた時、お種度が同じなので清盛も迷ってしまった。
しかし、義朝の妻、常盤をみて考えを変えた。よし、もらっちゃえ、と。

かくして源平合戦が始まったのである。戦乱の中、常盤は子供を産み、それは鞍馬山に預けられた。彼はそこで貴種として育てられる。そして遮那王と名づけられた。生まれながらにしてアジア地域本部長になる資格を持つ超エリート、義経のことである。
つまり、頼朝より、義経のほうがお種度が高かったのである。

一回目はこれで終わり、第二回、お種ちょうだい、をお楽しみに。(楽しみじゃないか?)
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by sibanokuni | 2009-06-01 06:36 | 小  説



ため息ばかりのシバちゃんと、ぼやいてばかりのご主人様、マヨの日記です。
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