「天皇の陰謀」という本
ずいぶん前、Yamatodynastyを翻訳しかけたころ、鬼塚さんから、デービット・バーガーミニという作家の書いた「天皇の陰謀」だけが真実を書いていると言われ、ネットで探し、全八巻セットで入手した。あとで聞いたら、なかなか出回っていないので本当に運がよかったといわれた。後に太田龍さんもその本を絶賛したので、現在はほとんど手に入らないのではないかな。本当にいい本なのだ。
私は、yamatoを訳しながら必要に応じ、いろいろな本を買った。それは、シーグレイブ氏の書いていることを検証するためである。 松本清張の「昭和史発掘」や、大森実の「戦後秘史」、中には「高松宮日記」などもそろえた。 しかし、やはり本当の事は外人しか書けないようで、ポールマニングの「従軍記者が見た・・」などは特におもしろかった。 ゴールデンウイークに際し、この「天皇の陰謀」、全八巻を読み直そうと思う。以前読んだ時はyamatoに関わるところだけを読んだので、全部を完璧に読んでいない気がする。特にバーデン・バーデンの三羽カラスというのがyamatoにもでてくるが、実際、彼等三人が何をしたのかがよく分からないのだ。(薩長勢力を追放しようとする密約と言われるが、どうもあやしい。) その三人の一人が永田鉄山で、彼は真崎甚三郎が教育総監を更迭された折、それに反発した皇道派の相沢に暗殺されている、そして相沢が軍務局から出て行くとき、山下大将は感謝の握手をしたのだと言う。 清張は相沢事件だけで一冊の本を書いているが、バーデン・バーデンの密約には触れていない。 この事件には大きな裏がある気がする。単なる報復だけじゃないはずだ。 実際問題、手に入る昭和史でまともな本はほとんどないといってよく、へたな本なら読まないほうがはるかにましである。私も古代史専門で、現代史は素人といってもよく、恥ずかしくて書きたくないのだが、今のマスコミの伝える昭和史があまりにも醜く、聞くに(読むに)耐えないので、どうしても言いたくなるのだ。 バーガーミニの巻頭の言葉の一部を載せよう、深い一言である。 「・・・・次第に、私は主役から槍持ちを切り離すことをおぼえた。すると類型が現れてきた。十年たとうが二十年たとうが、いつでも終始一貫した地位を保つ派閥と結社が。かつて不可解な東洋的なものと思われた無数の「出来事」が、厳密な、合理的な意味をもちはじめた。すべてがしかるべき位置に収まり、そしてすべてが明白に事実に即しての私の素朴な把握、即ち、裕仁は本当に天皇だったのだ、という事を強く裏付けたのである。」 はじめて読んだ時は何も考えずに通り過ぎた一文なのだが、現時点では彼の言いたい事はよく分かる。われわれも、外国人も日本の指導者達の演技に見事に騙されたのだ。「日本の神」といわれた人は、戦争の計画に最初から関与し、しかるべき時にそれを止め、そして最後には知らない顔をして他人事にしてしまったのだ。 さあ、約一週間をかけて八冊を読み、新しい発見をしよう。また報告します。
by sibanokuni
| 2009-04-30 06:31
| マヨちゃんの陰謀論
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