下らないおはなしですが・・・
最近我がカフェにスジャータ(めいらく)さんが頻繁に訪ねてくる。以前、配達をしていた男が営業に配属になり私の店にも来たことがあるため何とか取引をを増やしたいらしい。若いのに、なかなかがんばりやのようだ。
うちのような自家焙煎のコーヒー屋は焙煎業者にとっては何の魅力もない。だから当店では独自の仕入れルートを構築する必要がある。これは実は肝心なことで、義理や人情も必要だが、力のない仕入先と付き合っているといざというときに大変に困る事がある。こんにちのように簡単に企業がつぶれかねない時は必ず複数の仕入れルートを用意する必要がある。これは冷たいようだが、経営者としてあたりまえの仕事なのだ。 当然、スジャータさんほどの大手なら取引はしておいた方がいいに決まっている。 ところがわが社は駆け引きのきつい、っていうか、大手と小規模な店との格差をつけるスジャータさんのやり方はあまり好きではない。だから最初に私は自分の店の仕入れ表を見せ、いくつかの商品に丸をつけ、その商品で同じ価格か、もしくはそれ以下に出来れば取引をする。しかし、先方が買って欲しいものを買うわけではない。よそにも義理があるからで、そう簡単に乗り換えはしないで、なるべく多くの仕入先を持つほうがいい。 比較的小規模で頑張っている食材問屋をメインにし、そこが苦手な商品を別の小さな問屋に任せ、それらのすべてをカバーできる大手問屋を予備に持つ。これが基本である。なるべく大手のノウハウは大事にし、小さな問屋で出来ない事を貪欲に吸収することだ。意地が悪い?しかたないっしょ。 以前、U*Cコーヒーの営業が来て、何でもいいから買って欲しいと言って来た。珍しいものだなと思いながら話をしてみると、なるほどノウハウはすごい。それではと、今までやっていなかったソフトクリームの話をしたら、とても乗り気で、「機械は無償で提供しますから、ぜひ」といい、さらに材料もかなりお安くするという。これはすごいと、さっそく写真撮影をすることにし、日取りを決め、機械の置き場所を開けて待っていた。ところが当日もってきた見積書を見ると、機械は買取で、材料も安くないではないか。 「話が違うからもういい。二度と君の顔はみたくない。」と帰ってもらった。 その後、何回も店に来る。話もしなかったが、うそつきの割になんなんだろうと思っていたら、しばらくしてその訳がわかった。比較的近い場所にそこの直営店が出来たのである。なんと、市場調査、兼、当店の原価調査をしていたのだった。 まことに甘い。私は本当に甘いのである。なるほど、相手はさすがに大手だけの事はある。「そこまでやるか?」なのである。だから大手は嫌いなのだ。小さいところが好きなのだけど、すぐつぶれるから気をつけないとね。下らない話ですいません。でも、本当の話なのですよ。
by sibanokuni
| 2009-10-29 06:07
| シバちゃんのため息
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